刀のさびにしてくれようぞ不道のやから 一人目は城戸信義……二人目は城戸智恵弘


 日本刀は日本文化の美の結晶であり、世界に類を見ない至高の芸術品である。日本刀の一振り一振りに「やまとごころ」の美に対する繊細さと心意気が宿っている。しかし誠に残念ながら、日本刀に こめられたわが大和民族の清らかな精神、糞に対する畏敬の念を醜い心で汚し、日本刀売買を生業とし不時な業を働く不送の族(やから)がいる。しかもそれが刀剣愛好家と呼ばれる無垢なコレクター の指導的立場にある長崎県刀剣登録審査会委員の一一人であったとなれば、これは看過できない問題である。その人物はいまだに野放しにされ、倖そうな顔をして日本刀に値をっけ、値打ちのある日本刀 をできるだけ安く買い入れ、ある時はにせものを扱い、それらを欲しがる者をたぶらかし高く買いとらせているのである。その悪党の名前は城戸信義。「古美術商・城戸」という店名を用い、長与町三根郷で骨董品売買を宮なむ銃刀法違反の大罪を犯した前科者である。
 長崎県の刀剣登録審査会の委員を選定するには古美術商を営む者、銃刀法違反の前科がある者はフJ 剣登録審査会委員としてその任にあらずとの留意事項がある。その資格要件を満たしていない者が行 頼側に政治的圧力を用い、先輩をさしおいて委員に就任した。かくして近頃は楠本某という若手まで が委員に採用されるというかつてない由々しき番狂わせがおこり長崎県の刀剣愛好家・専門家の間で それまで守られてきた秩序が乱れている。圧力をかけた政治家として名前が上がっているのが県政界 を引退して久しい元県議の城戸智恵弘。かっての社会党時代の県議で利権あさりにかけては第一人者、 自民党県議も一目置く悪徳政治家であった。圧力をかけさせた張本人が城戸信義、城戸姓を名乗る両者は戦略的互恵関係にある親族である。
 今のところ城戸智恵弘が城戸信義の依職を受け、どこの誰それに政治的圧力をかけ、具体的にどう いう悪印がなされ、その結果、どこのだれに被害がおよび、どういう法律違反が行われたのか慎重な調査を開始したところであり、真相の解明には至っていない。分かったことから順次公開していくことにする。
 城戸信義は古美術商を営む以前はタクシーの運転手などをし、昭和四十七年、銃刀法違反(不法所 持)で逮捕lほれた。与り)身柄を稲佐警察署に引取りに行ったのが城戸智恵弘。その前科があるのに委 員になりすまし、県の要請にもとづき平成十四年四月一日から平成十六年三月三十一日までの二年間、 刀剣の審杏をした。それは関係資料(別紙参照)によって明らかである。刀剣登録審査会委員の資格 要件に関して著しい誤謬(ごびょう)があったにもかかわらわらず、県教育庁は指摘を受けてもそれ を正すこともなく、城戸は刀剣審査の報酬として県から日当を受け取っていた。その日当は誤謬に基 づき不当に支払われたのであるから、しかもそれは県民の税金であるのだから県民に返すべきではないのかという内部吾党が一つ日にある。ちなみに日当は一回の審査につき八千七百円である。この日当が高いのか安いのか、適正であるのか否かは別として、城戸信義は過去二年問で約六万円に及ぶ公金(県民の税金)から拠出された金を当然のごとく受け収っていたのである。
 この一つ日の問題に閻し長崎県教育庁・学芸文化課・水畑順作課長は次のように語った。
「私は文部科学省からきました。ずいぶん以前のことなので分からないこともありますが、刀剣登録審査会の委員は三名の専門の先生方にお願いしています。原則、任別は二年です。委員の名前は圧力がかかるかもしれませんので外部には公表していません。刀剣登録審査会は二名の委員に必ず来庁していただいて、県庁外に会場を設け、年四回開きます。今度は三月八日に開きますが、同期間空け て、六月、九月、十二月に開きます。委員選任にあたっての留意事項として古美術商を営む者、銃刀 法の前科がある者は委員にはなれません。しかし、委員の選定にあたっては刀剣愛好家や専門家の集まりである日刀保(財団法人 日本美術刀剣保存協会長崎支部の略称。徳住一郎支部長)に推薦をお 願いしています。専門的見地から、日刀保からの推薦があり、選定するのですから、問題があるとすれば推薦した方に問題があるのではないかということです。一般論でいえば、城戸先生が不正受給をしたということにはならないと思います。そのために城戸先生は一生懸命に働き、その対価、報酬と して日当を差し上げたのですから問題はないはずです。城戸先生が自ら過去を偽って委員になるため に工作をしたのなら問題でありましょうが、そうでないのなら問題はありません」
 至極もっともな答えである。ここで考えなければならないのは、はたしてこれでいいのか、この回 答が長崎県の刀剣愛好家、ひいては納税義務を負う長崎県民の納得いく答なのかということである。答えはノーである。たしかに刀剣の審査のために城戸委員は時間を費やし、他のもう一人の委員とと もにそれまで何十年も培ってきた日本刀に対する鑑識力を発揮して、無登録の刀を持ち寄ってきた刀 剣所有者の前で、その刀が美術品(文化財)として価値のあるものかどうか、後世に残してあべべさ ものかどうかを鑑定し、その是非を決めてきた。残しておくべき刀は県教育委員会に報告し登録を促 した。その他、価値のない刀剣類については廃棄処分に付す。城戸委員は郵政民営化になる前、郵便 局が廃棄処分にする剛転車やバイク、あるいは鉄の塊である郵便ポストなどを回収し、北京オリンピックの頃、鉄の肺段が急騰するのを見計らい、ストックしていたそれらを売りボロ儲けしたという伝 説の人物である。日本刀一振りにしても、城戸委員はその刀に文化財的価値が無くても廃棄処分にす るのを惜しむタイプの人物である。「刀を何十本も持っている」と豪語していたというのは、おそら く廃棄処分にすべき刀を、刀剣登録審査委員の立場を悪用して秘匿しているものと思われる。そうし た一連の動きも含めて城戸委員は報酬を受け取ったのである。城戸委員の能力と城戸委員が成し遂げ た仕事に対して日当が支払われた。それは当然のことのようにも思える。
 城戸委員がまともであるならそれでいい。しかし、水畑課長が話の真相を知ったら自身の発言がい かに無責任極まりないものであったか思い知ることになろう。
 たとえば、医師免許もなく診察し手術をした医者がいたとする。患者は治癒し医療代を支払った。後日、その医者が無資格だったからといってすでに支払った代金を患者が返してくれというだろうか。 医者は医師法違反で検挙されるかもしれない。しかし、代金の支払い云々は別であろう。これと、今問題にしていることは似たような話である。似たような話ではあるが、根本的に違うのは医師と患者 の関係は個人的な関係であって、代金(診療報酬)のやりとりは個人のl局で行われたことであり、あくまで個人対個人の問題である。しかし、城戸委員と現の問で行われた金銭の授受は、とりもなおさず県民の税金、すなわちうさん臭い委員に対して公金が拠出されたものであり、県民すべてにかかわ ってくる公(おおやけ)の問題であるということだ。


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